書籍目録

『東京の各種学校における絵画とその教育指導について(の報告書)』

レガメ

『東京の各種学校における絵画とその教育指導について(の報告書)』

著者贈呈本、レガメの名刺ならびに横浜居留地1番ジャーディン・マセソン紹介関係者宛の封筒付属 [1889年] パリ刊

Régamey, Félix.

LE DESSIN ET SON ENSEIGNEMENT DANS LES ÉCOLES DE TOKIO.

Paris, Atlier Felix-Regamey, [1889]. <AB202571>

In Preparation

Author’s dedication copy with his business card and envelope Yokohama's Jardine Matheson.

25.5 cm x 33.0 cm, pp.[1(Title.)-5], 6-60, Original paper wrappers.

Information

河辺暁斎ほか同時代の絵師、美術家との深い交流に基付く明治日本における美術教育の現状報告書

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「1881年、パリ市における学校のデッサン教育の視学官に任命されたレガメーは、1899年(明治32年)に日本を再び訪れた。1879年にアメリカでも行ったような、日本における美術教育についての調査を実施するためであった。彼は公式の報告書に東京美術学校や、久米桂一郎などの教授たちとの出会いについて触れている。久米は「フランスの間違いまで高く評価してしまう」西洋美術の信奉者であったと書いている。レガメーは特に岡倉天心を中心とした日本美術院の動きに興味部をもった。岡倉は西洋絵画の技法の流入の時代に、見捨てられていた日本古来の美術の回復と改革を推進していた。フランスの印象派について講演で、レガメーは日本の芸術家たちに次のように答えた。『日本の版画が多くの人の目を開かせてくれたことは疑いのないことです。我々の印象派についてそれほど感動することはないでしょう。あなた方がそれを生んだのですから』。」
(尾本圭子 / フランシス・マクワン『日本の開国:エミールギメ あるフランス人の見た明治』創元社、1996年、100ページより)