書籍目録

『極東の絵画芸術:風景、花々、動物たち:中国の日本の古き巨匠たちによる原色複製画15枚からなる画集』

プットセップ

『極東の絵画芸術:風景、花々、動物たち:中国の日本の古き巨匠たちによる原色複製画15枚からなる画集』

1938年 タルトゥ / タリン刊

Püttsepp, Juhan.

KAUG-IDA KUNST. MAASTIK, LILLED, LOOMAD. 15 PILDITAHVLIT HIINA JA JAAPANI VANADE MEISTRITE MAALIDEST ORIGINAALVÄRVIDES.

Tartu / Tallin, Kirjastus Osaühing "Loodus", 1938. <AB202431>

¥33,000

25.5 cm x 34.8 cm, Half Title., Title., pp.1-3. 15 numbered(I-XV) fine colored plates, Original card boards with a pictorial dust jacket.

Information

独立期のエストニアで刊行された極東絵画芸術論と非常に精巧な複製画集

 本書の著者であるプットセップ(プッツェップとも、Juhan Püttsepp, 1898 - 1975)は、エストニアの画家、美術教育家として活躍したことが知られる人物です。特に農村の風景を描いた作品を多数残しており、タルトゥ国立美術大学の校長を務めるなどエストニアの美術界と美術教育において大きな功績がありました。本書はプットセップによって選ばれた中国と日本の名画15点の非常に精巧な複製図版と解説を収録した書物です。タイトルにあるように主に自然や風景を主題とした作品が選ばれており、これはプットセップ自身が好んだ画題でもあり、極東の絵画芸術からも彼が何かしらの影響を受け、また同時代のエストニアの人々にそれを伝えようとしたことが伺える興味深い書物です。戦間期(独立期)のエストニアにおけるあまり知られることのない美術交流の歴史の一コマともいえる作品です。