書籍目録

『高等料理法』第一部(英文編)

チャルマース / クロウ

『高等料理法』第一部(英文編)

1902年 東京刊

Chalmers, A.M. / Crowe, E.F.

HIGH CLASS COOKERY. IN ENGLISH AND JAPANESE. PART I. (ENGLISH).

Tokyo, Maruzen kabushiki kasha (Printed in The Rikkyo Gakuin Press), 明治丗五(1902)年. <AB2019150>

Reserved

14.0 cm x 20.2 cm, Title., pp.[i],ii-vii, [1], 2-8, 2 leaves(blank), pp.[9], 10-16, 2 leaves(blank), pp.[17], 18-28, 2 leaves(blank), pp.[29], 30-36, 2 leaves(blank), [37], 38-40, 2 leaves(blank), pp.[41], 42-45, [46], 3 leaves(blank), pp.[47], 48-61, [62], 2 leaves(blank), Original red cloth bound in Japanese style.
表紙に痛みあり。裏表紙は欠落。本文の状態は概ね良好。

Information

明治末の神戸イギリス領事館が紹介した西洋料理

ただいま解題準備中です。今しばらくお待ちくださいませ。

「神戸のイギリス領事館の副領事(Vice-Councul)チャルマース(A.M.Chalmers)夫人と、館員のクロウ(E.F.Crowe)が著したイギリス料理のレシピ集。
 第1巻は外国人のために英語で記され、第2巻は日本人コックのために日本語で記されている。食材には日本で手に入りやすいもの、代用が効くものが選ばれ、和文編の材料の重さ「匁」、量を示す「合」が、英文編では「momme」「go」と記されるなど、西洋料理の初歩を知る日本人コックがその技術を向上させるため、外国人が教えやすいように工夫されている。
 チャルマースは、明治34年(1901)ごろに横浜のイギリス領事館の代理理事(Acting-Counsul)から、神戸のイギリス領事館の副領事に就任し、クロウ(E.F.Crowe)も翌年神戸に赴任。」
(神戸市立博物館編『神戸・横浜 “開花物語” 図録』1999年、74頁より)

「この研究を始めるきっかけとなったのは、明治時代の神戸においてどのような西洋料理がどの程度食べられていたかを調べることからであった。しかし、なかなか当時のことを知るための資料は見つからず、特に、色に関する神戸の居留地関係の資料は横浜の居留地に比べてあまり残っていないようであった。そして、ようやく探し当てたのが、神戸英国領事館から1902年に発行された『High Class Cookery, Part 1』および『高等料理法 第2巻』の英・和に分かれた料理本であった。
 この2冊の本は、神戸で発刊された明治期の西洋料理本として唯一と言っても過言ではないくらいの貴重な料理本であり、大阪のケンショク『食』資料室で吉積二三男氏のご協力のもとに見つけることができた。
 『High Class Cookery, Part 1』『高等料理法 第2巻』は、当時の神戸英国領事代理チャーメルス夫人が1882( 明治15)年、夫と共に来日し、領事代理に赴任して以来、約20年間、夫と共に横浜、長崎、函館など、領事館を転々とする間に、祖国イギリスより持ってきた19世期末当時のイギリス料理のレシピに、その頃の我が国で入手できる素材を使って作れる料理を書き溜めていき整理して、その時に副領事代理となったクロウ氏と共に発行したものである。従って、当時の神戸あるいは日本における西洋料理のレシピ及び素材を知る上でも貴重な文献と言える。(後略)」
(宮崎育子「イギリス伝統料理プティングについての一考察–チャーメルス領事代理夫人とクロウ氏著『高等料理法』より−」神戸居留地研究会編『神戸外国人居留地研究会年報:居留地の窓から』第3号、2003年所収、23頁より)