書籍目録

「50円、100円小切手見本」

ジャパン・ツーリスト・ビューロー / 第百銀行

「50円、100円小切手見本」

(小切手見本2枚) [1927年] 東京発行

Japan Tourist Bureau / The One Hundredth Bank Limited, Tokyo.

Two specimens of ¥50 Cheque and ¥100 Cheque.

Tokyo, Toppan Printing Co, [1927]. <AB2019105>

Transferred

2 sheets.

8.2 cm x 20.8 cm,

Information

ビューロが第百銀行と提携して発行していた旅行者向け小切手見本

 ビューローは第百銀行と契約して、旅行者向けの円貨小切手を発行するサービスを1927年に開始していますが、この2枚の小切手見本は、その際に作成されたと思われる、50円と100円の小切手見本です。第百銀行は、1928年には川崎第百銀行と改名していますが、この小切手には「東京市株式会社第百銀行及ビ代理店御中」と記載されていますので、サービス開始当初の1927年に作成された見本であることが分かります。印刷は凸版印刷が行なっており、偽造を防ぐための精巧な印刷がなされているのが特徴です。中央部分に、「SPECI MEN 見本」と赤字で大きく印字されていますが、それ以外はビューローの幹事印等、実際に用いられたものと全く変わらないものと思われます。また、発行者であるビューローの欄には、当時の第2代幹事であった猪股忠次(福永香織「ジャパン・ツーリスト・ビューローとトーマスクック社を結んだ猪股忠次」日本交通公社『観光文化』第241号、2019年所収参照)の手書きサインが記されています。小切手は、当初20円、50円、100円の3種類だったようですが、この50円と100円の見本を見る限り、意匠は同じで色味だけを変えていたようです。裏面はビューロー、第百銀行それぞの社章が印刷されています。こうした小切手原本は当然使われることが前提であるため、現存するものはほとんどないと思われるだけに、非常に貴重なものと思われます。


「1927. 01 (昭和2年)JTB旅行小切手販売開始当時、旅行中に現金を持ち歩くのは大きな心配事の一つでした。特に海外では通貨の違いや為替の変動が加わり、その手間と不安が旅行の楽しみを半減させていました。そこでビューローは、円貨による日本最初の旅行小切手を発行。第百銀行との契約で、発売当初は20円、50円、100円の3種類で、その後、10円、20円、100円の3種類となりました。」
(JTBホームページ「JTB100年のあゆみ」より)