書籍目録

『メキシコにおける禅』

高田慧穣 / アローヨ(編)/ ホドロフスキー(序文)

『メキシコにおける禅』

1,000部限定版 1970年 メキシコシティ刊

Takata, Ejo / Arroyo Alexis (ed.).

Zen en México.

Mexico, Impresos San Angel, 1970. <AB201911>

Sold

1,000 limited copies.

15.2 cm x 20.0 cm, pp.[I, II(Front.), III(Title.), IV], V-XIII, 1-84, Original pictorial paper wappers.

Information

メキシコで仏教伝道に生涯を捧げた禅僧で精神分析家フロム、映画監督ホドロフスキーにも強い影響

 本書の著者であるEjo Takataとは、日本人の禅僧である高田慧穣のことで、日本ではあまり知られていませんが、1960年代に単身メキシコに渡り、かの地において禅が普及した最大の立役者としてメキシコでは非常に著名な人物です。日本でも数々の人気作品を生み出している映画監督ホドロフスキーや、精神分析家のエーリッヒ・フロムにも強い影響を与えたことでも知られています。特に、ホドロフスキーが2014年の来日時に高田について講演を行い、彼から受けた影響の大きさについて述べたことから、一躍注目が集まりました。

 本書は、1970年にメキシコで刊行されており、高田によるメキシコへの禅の紹介が大きなうねりとなり始めた時期に刊行された書物として大変興味深いものです。高田の講演をもとに編集されており、高田の説く禅の考え方について紹介しています。また、先に触れた映画監督ホドロフスキーによる序文も収録されており、ホドロフスキーが、高田を通じて禅とどのように出会ったのかを記しています。

 メキシコにおいて伝説的な人物として現在もなお強い影響力を持つ高田慧穣 ですが、彼による著作というものはほとんどなく、彼が精力的に活動していた時期に刊行されている本書は極めて貴重なものです。限定1000部しか発行されなかったこともあって、現在は入手が容易ではなく、高田の活動とその広がりを知るための文献として、大変重要な資料と思われます。

ホドロフスキーによる序文