書籍目録

『日本の文明化に対するいくばくかの貢献について』

グリフィス / (ニューヨーク・ジャパンソサエティ)

『日本の文明化に対するいくばくかの貢献について』

(1926年?) ニューヨーク刊

Griffis, Willliam Elliot.

Some of Japan's Contributions to Civilization: Direct and Indirect.

New York, Japan Society, (1926?). <AB2018138>

Sold

10.5 cm x 16.5 cm, pp.[1(Title.), 2], 3-44, Original paper wrappers.

Information

当時最大の日本学者『皇国』の著者グリフィスが、排日移民法によって日米関係の緊張感が高まる中、ニューヨーク・ジャパン・ソサエティのために書き下ろした小論文

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タイトルページ。グリフィスは、福井藩校、大学南校で教鞭をとっただけでなく、著書『皇国(The Mikado's Empire. 1876)』によっても当時を代表する日本学者として著名であった。本書は再来日を果たした1926年頃に刊行されたものではないかと思われる。
本書が、ニューヨーク・ジャパン・ソサエティのハリス基金委員会によって出版されていることを知らせる前書き。1924年の排日移民法によって日米関係の緊張感が高まっていることを受けて、慎重な言い回しになっている印象を受ける。
ジャパン・ソサエティによる序文。日米友好促進のための最大組織としてなんとか緊張感を和らげたいという思いが感じられる内容。
本文冒頭。日本が世界の文明の発展に対して様々な貢献をなしてきたことを落ち着いた論調で述べる内容となっているようである。日本学者グリフィスによる貴重な小論と言える。ジャパン・ソサエティによる出版物は、民間レベルの日米関係、交流史を紐解く上で欠かせない資料となるはずだが、国内所蔵が散発的であることに加え、ニューヨークのソサエティ本部にもまとまって残されていない。