書籍目録

『西洋職人づくし』

アマン(画)/ ザックス(文)

『西洋職人づくし』

1568年初版フランクフルト版(ドイツ語)に基づく複製版(1250部限定のうち24番) 1984年 ハノーヴァー刊

Amman, Jost / Sachs, Hans.

Eygentliche Beschreibung Aller Stände auff Erden...

Hannover (Frankfurt), Th. Schäfer GmbH (Feyerabents), 1984(1568). <AB2022176>

Donated

Facsimile edition of 1568 German original ed. No.24 of 1250 limited copies.

13.0 cm x 20.0 cm, Original imitation brown leather with a card slip case.

Information

16世紀の書物に関わる多くの職人の様子が描かれた職人図集

ただいま解題準備中です。今しばらくお待ちくださいませ。

「ここに出てくる絵を、あなたは歴史書やなにかできっと見ているはずだ。ただ、まとまって全貌を見てもらうのがはじめてというにすぎない。
 そんなにもなじみぶかい絵のもとは、ヨースト・アマンの自画自刻の木版画で、それも114点の多数それぞれにハンス・ザックスの8行詩を添え、フランクフルト・アム・マインの印刷・出版社フォイアーベントが、1568年に送り出した本なのである。とびらページには「この世のあらゆる仕事の厳密な解説−至高の地位から最下層まで、聖職者も俗人も、芸術、手しごと、商い人、大小、盛衰にかかわらず、独特さを説く」として、なおながながとつづく。たしかにローマ教皇から手工業者、道化までをふくめているから、「身分と手職の本」Stände und Handwerker と略称され、単に「職業の書」Standebuch とされてもいる。『東北院職人尽歌合』いらい江戸期を通し、和歌・狂歌をそえる画巻や版本の職業人物絵の多くを職人尽絵とよぶ私たちだから、いまかりに本書を『西洋職人づくし』とする。」
(ハンス・ザックス(詩) / ヨースト・アマン(版) / 小野忠重(解説)『西洋職人づくし』岩崎美術社、1970年、解説1ページより)


「教皇や枢機卿といった聖職者から手仕事を行う職人まで、100を超える職業を紹介した図版集。印刷に関わる職業も活字鋳造、下絵描き、木版彫刻、紙漉き、活字印刷、型刷り、製本と多数取り上げられた。挿絵を担当したヨスト・アマンは各地を遍歴した後、バーゼルでステンドグラスや版画の工房で働いている。初期の作品としてはステンドグラスの下絵が多かったが、次第に本の挿絵や金工作品のための素描を手がけるようになった。本書の挿絵の多くには自らが関わったことを示すモノグラム JA が描かれている。」
(凸版印刷株式会社 印刷博物館編『印刷博物館コレクション』2020年、30頁より)