書籍目録

『インディアス古文書館所蔵史料に見る、ロドリゴ・ビベロとセバスティアン・ビスカイノに関する史実』

アリサ・トーレス(編著)

『インディアス古文書館所蔵史料に見る、ロドリゴ・ビベロとセバスティアン・ビスカイノに関する史実』

1926年  マドリッド刊

Ariza Torres, Cristóbal.

Datos históricos sobre Don Rodrigo de Vivero y el General Sebastián Vizcaino encontrados en el Archivo de Indias por el Comandante Médico de la Armada D. Cristóbal Ariza Torres….

Madrid, Ministerio de Marina, 1926. <AB20211720>

Sold

8vo (15.0 cm x 22.7 cm), pp.[1(Title.)-3], 4-146, 1-40(plates), Original paper wrappers.
[NCID: BA04066740]

Information

ビベロ、ビスカイノ、ソテロら初期日西交流に携わった主要人物の手稿、書簡、報告書等の貴重な一次史料の翻刻と詳細な解説

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「1609年にフィリピンの臨時総督であったロドリゴ・デ・ビベロは、マニラからメキシコへの帰港中に暴風に遭い、現在の千葉県御宿付近に漂着した。ロドリゴは徳川第二代将軍秀忠の保護の下、日本に一年滞在して多くの日本人と接触する一方、江戸から豊後までの旅を通じてその旅程で見聞した当時の日本を詳細に記した。そして、短期間の滞在中に日本国の賛美者となったロドリゴは、スペインと日本の二国間通商を締結しようとした初めてのスペイン人となった。
 1611年にロドリゴの返礼使節として日本に来航したセバスティアン・ビスカイノは、16世紀からヨーロッパ人が信奉していた「金富島」・「銀富島」探索の任務をも担っていたが、日本国沿岸の測量を当時徳川家康から厚遇されていたイギリス人やオランダ人から非難された。そのため、ビスカイノの日本での立場は急速に悪化し、将軍からの援助を受けることさえできず、伊達政宗の建造した船でメキシコへ帰港するするに至った。」

(早川育「徳川家康とスペイン:ビベロとビスカイノの日本人観-『日本見聞記』と『ビスカイノ金銀島探検報告』を史料として」坂東省次 / 川成洋編『日本・スペイン交流史』れんが書房新社、2010年所収、84ページより)